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| ■薔薇の肖像 |
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【小杉 小二郎先生】 私がバラと親しんだのは
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私がバラと親しんだのは真鶴の一政のところにいた頃でしたから、もう20年以上
も前のことです。
その頃、どこからか毎日のように届くみごとなバラの花束にびっくりしていました。
私は先生の描かれたあとの少々くたびれたバラを花瓶ごと自分の部屋に持ち込
んでは、真夜中まで描いたものです。
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花と果実
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それから再びバラの花とめぐりあったのはパリ郊外のアトリエでした。
ここは豊かな土と太陽に恵まれているので、いろいろな花を咲かせることができま
す。バラも幾年か植えてみましたのですが、一度も描く気が起こりませんでした。
バラは一政のような大家が描くものと決めてかかっていたので、モチーフとして
バラをみつめようとしなかったからだと思います。
バラといっても野に咲いているバラには絵心をそそられて時折摘んできます。
アトリエの庭ぞいにバラの原種というのがあって、バラというと初夏に楚々と咲い
ているあの野バラが思い浮かびます。
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