 |
|
| ■薔薇の肖像 |
|
|
【斎藤 三郎先生】 薔薇
|
朱實という眞紅色で愛らしい薔薇があり、バラの画を描く時に赤系統の花を、
色彩的にまとめる時よく朱実を使うことがある。朱実は小説宮本武蔵の中の小二
郎の女だがよく感じが出ている。
私は、薔薇を描くときには、少し科学的に観察して描くようにしている。
赤いからといって只情熱的に画面を丸く掻きまわすのでなく、白いバラもあること
だし、中間のピンク系のバラも多いので、夫々の特徴をなるべく、激しく又、静寂
に奥深く香りを感じながら描くようにしている。
どのバラをどういう風に描くか、皆勝手だが、どうしても花屋さんの直立不動バラ
は趣味がないので、自分で作ることにしてから20年は経った。
剪定や整枝施肥、水遣りも大変だが見事に咲いたときの喜びは格別で、今日ま
でバラを時折描いてきた。
|
 |
少女ロッサ
|
赤いバラは、パパメイアン、ミスターリンカーン、エデンローズ等で、日本で生ま
れた「情熱」や「希望」などは、まだ描いたことはないが、サマンサの赫い形もなか
なか魅力的だ。
白バラは、主に、ホワイトクリスマス、ホワイトマスターピース、それに「富士」(ドイ
ツ産)などをよく使うが野バラもよく描くことがある。
ピンクのバラでは、マリヤカラスは花が大きすぎて駄目だし、主に捲きのよい
ウェンデーカッソンズ、クインエリザベス等を使っているが、日本で生まれたピンク
のバラも中々、瀟洒で植物名も「歌麿」「平安」「嵯峨野」「清涼殿」など面白い。
黄色のバラは、あまり使っていないが、オレンヂ色の花、レディローズ、「王朝」
「乙姫」は使う事もある。又青いブルームーンのバラを描いたら、赤いバラにして
くれと言われたこともあった。
私のバラ作りも一頃140本もの種類があったが、根元をカミキリムシの幼虫に食
われたり、黒点病やアブラムシにやられ、画も描かねばならないし、いつの間にか
数も三分の一以下になってしまった。
|
|
|
| 薔薇の肖像トップへ 前を読む 次を読む |
|
 |